神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

台北帝国大学附属図書館の蔵書票

先日名古屋大学博物館でもらった『名古屋大学博物館報告』23号、2007年の抜き刷り『第9回名古屋大学博物館企画展記録 本に貼られた小さな美の世界 蔵書票』の「11台湾植民地時代の作品」「12朝鮮植民地時代の作品」が面白い。前者から引用すると、

台北帝国大学付属図書館の蔵書票(略)は、初代館長田中長三郎(1885〓1976)の提案で作られました。民俗学者伊能嘉矩(1867〓1925)が集めた資料が寄贈された時、その多くが台湾原住民に関係するものであったことから、この図柄となりました。田中は、台湾日日新報社の社長河村徹(略)などと1933年に「台湾愛書会」をつくり、同会の機関誌『愛書』には多数の蔵書票が紹介されています。また、台湾総督府殖産局に勤務した緒方吾一郎(悟郎はペンネーム)も大きな足跡を残しました(略)。彼が1931年に『台湾山林会報』第69号に寄せた「蔵書票に就て」は、台湾で蔵書票について書かれた最初の文章です。

全文はネットでも読める→http://ir.nul.nagoya-u.ac.jp/jspui/handle/2237/12213
台湾愛書会については、書物蔵「愛書のうてなに咲いた科学の華:台湾愛書会の資料保存論と澤田兼吉の『書病巧(しょびょうこう)』」『文献継承』20GO、2012年3月でも紹介されているが、こちらはネットでは読めない。