関西海外SF研究会が発行した現代SF全集は全35巻と別巻としてSF講座を予定していたようだが、何巻発行されたのだろうか*1。私は、ニーヴン、ファーマー、ショウ/プリーストの三冊だけ持っている。特に11巻のニーヴンは愛読した覚えがある。同巻の月報(1976年11月)は、真木俊一*2「SF・中性子星・ブラックホール」、水鏡子「SF SOS!!」のほか、無署名*3の「報告」が載っていて、当時の関西のSF界の状況がわかるので、要約しておこう。
・同志社SF研が翻訳誌を刊行。コーンブルース「地獄六景亡者の・・・」、シルヴァーバーグ「キャリバン」、ハリスン「滝のそばで」、パンシン夫妻「スカイブルー」、ソール「優しい死」、カバー「あるきたない愛の詩」など。小部数につき外部流出は殆どない。
・京大SF研の翻訳誌は既にガリを切りあげながら頓挫。印刷・製本の労を嫌がっているのである。
・同志社に刺激されて、神戸大は大冊「帰らざるれべる烏賊」の刊行を決めた。「最後のれべる烏賊」260頁をしのぐ400頁となる予定。
・安田均編「ビレニアム」の企画はつぶれた。
・「ネビュラ賞完全リスト」「オービット」進展なし。
・祝御成婚、鏡明先生