神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

昭和版可否茶館の閉店

8月18日付朝日新聞東京版*1によると、明治21年に開業した日本最初の喫茶店「可否茶館」の流れをくむ、阿佐ケ谷ゴールド街2階の「可否茶館」が、8月末に閉店するという。日本最初の喫茶店とのゆかりは、昭和42年5月開店当初の共同経営者の一人が、明治の「可否茶館」を創業した鄭永慶の孫であることだという。現在は、もう一人の共同経営者の長男、小菅秀生さん(66)に引き継がれているが、ゴールド街の建て替えを理由に立ち退きを迫られ、今年4月に撤退を決意したとある。

日本最初の可否茶館については、明治21年4月13日付読売新聞に「可否茶館開業報條」という広告*2が載ったほか、同月15日付同紙によると、「可否茶館」には「かひさくわん」とルビがふられ、「西洋の珈琲茶館に倣ひ今度上野西黒門町警察署の南隣り」に新設され、「一昨十三日午後二時より開館式を挙行」したという。かひー一椀壹銭五厘、同牛乳入は一椀弐銭。明治の可否茶館開業から123年、フレンチコーヒー450円の昭和の可否茶館が今日幕を閉じる。

*1:http://www.asahi.com/food/news/TKY201108170471.html

*2:「来る十四、十五、十六の三日開業(雨天順延)」とある。