神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

ヤング・ブックメンズ・ソサェティの概要

ヤング・ブックメンズ・ソサェティ*1については、「長嶋亜希子の祖父西村陽吉とヤング・ブックメン・ソサエティ」(4月23日)で言及したところであるが、『現代出版業大鑑』(現代出版業大鑑刊行会、昭和10年8月)の「第一篇総観」の「一四ヤング・ブツクメンス(ママ)・ソサェティ史」によると、

ヤング・ブツクメンス(ママ)・ソサエテイ YOUNG BOOK MENS SOCIETY 略称YBMS 
事務所:東京市神田区神保町一丁目一番地 学習社内
創立総会:昭和8年10月6日芝公園紅葉館
発起人:博文館大橋進一、三省堂亀井豊治、冨山房坂本守正、学習社西村辰五郎、浜松谷島屋斎藤義雄、名古屋川瀬書店川瀬條吉、鳥取尚文館山本鉄太郎、秋田石川書店石川恒助ら
規約大要(抄):本会は全日本の書籍業有志者を以て組織し相互の親睦を厚くし、斯業の研鑽発達に資す
会員:創立当時34名、昭和10年1月現在47名*2

同書は、第三篇「名鑑」と第一篇・第二篇が『出版文化人名辞典』第3巻(日本図書センター)と『日本書籍商史 明治大正昭和戦前期』第2巻(金沢文圃閣)とに分かれて復刻されているので、「名鑑」の西村陽吉の項で「ヤング・ブックメン・ソサエティ」を発見しながら、同書に同団体に関する記載があることに気付くのが遅くなってしまった。

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1月22日に開催されたヨコジュンさんのトークイベントについては、「横田順彌『近代日本奇想小説史 明治篇』(ピラールプレス)刊行記念トークイベント(横田順彌氏×長山靖生氏×北原尚彦氏)」(1月22日)に書いたが、北原氏も書いておられた。→「軍人が書いた未来架空戦記SF『血の叫び』は××本だった!――SF奇書天外REACT」(http://www.webmysteries.jp/sf/page/kitahara1102-2.html)

*1:文献によって表記が異なるが、今回から『昭和十年版全国書籍商総覧』の「Y・B・M・S沿革史」にある「ヤング・ブツクメンズ・ソサエテイ」を採用した。

*2:『書店文化』第1号(昭和12年10月20日)掲載の第5回定時総会(同月7日開催)の記事では、会員49名。