一部で篠原敏之(篠原梵)が注目されておるようじゃ。そこで、篠原ネタ。高村光太郎の昭和19年2月12日付中央公論社内栗本和夫宛書簡に、
先日篠原さんが来られた時婦人公論がやめになるといふ事をきいて感慨なきを得ませんでした、貴下が編輯をしてゐた頃小生もいろいろのものを書いた事を思ひ出しました
とある。「書簡注解」*1によると、「篠原さん:当時『婦人公論』編集部次長だった篠原敏之。『婦人公論』はこの年二月二十八日に廃刊した。栗本は昭和十七年二月以来、編集を離れて販売部長の地位にいたが、『婦人公論大学』に関わる事件で、連日官憲の取調べを受けていた」。
また、粕谷一希『中央公論社と私』には、昭和30年3月の中央公論社入社後のこととして、
校閲部の隣りに出版部があり、少し離れたところにある中央公論や婦人公論の編集部よりは日常の動静がわかった。出版部長は篠原敏之氏で、四国松山出身の俳人である。俳号の凡(ママ)からか、ぼんさん、ぼんさんという愛称があったが、ご本人はおよそ愛嬌のない人で、普段はブスッとした表情をしていた。その下に高梨茂氏、滝沢博夫氏がいて、その後しばらくして、休職していた宮脇俊三氏が職場に戻ってこられた。
(参考)4月18日
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『歴史読本』の久米晶文「神々の狂宴−酒井勝軍と酩酊の日本近代史−」が完結。単行本化も予定されているようだ。2009年5月2日参照。