神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

翻訳家列伝13(その8)


自分のブログに驚いていてはいかんのだが、元々社の最新科学小説全集の翻訳陣の一人下島連は、高見順玄洋社々員横山雄偉に紹介した人物だった。2007年7月7日に書いてました。


さて、その下島が、同全集について一文を残していた。同じく同全集の翻訳者の一人だった石川信夫が創刊した『宇宙風』の石川追悼号(昭和40年2月)所収の「石川信夫君を思う」によると、

元々社という出版社がサイエンス・フィクション選集を出したことがある。その二、三年後にサイエンス・フィクション・ブームがやって来たのだから、この企画は時間的にすこし早すぎたのかも知れない。もちろん元々社が大もうけをしたという話を聞いていない。顧問格の斉(ママ)藤晌氏のアイデアからこの企画が生れ、ぼくも斉(ママ)藤氏から訳者について相談を受けて石川君に(彼の英語の力にはいつも感心していたので)一枚加わってもらった。彼はよろこんでこの仕事をしてくれた。


下島も斎藤の名をあげている。福島正実が佐藤享一の名をあげたのは、斎藤晌(さいとうしょう)→佐藤亮一(さとうりょういち)→佐藤享一(さとうきょういち)と混同していったのだろうか。


(参考)昨年12月11日

                                                                    • -

今年の『読売新聞』の読書委員は、

池内了井上荒野井上寿一今福龍太片山杜秀河合香織川上未映子北上次郎黒岩比佐子小泉今日子椹木野衣堂目卓生都甲幸治野家啓一蜂飼耳本郷和人前田耕作松山巌横山広美榧野信治橋本五郎
注:太字は新任委員

                                      • -

なにやら2ちゃん上では、大学勤めが決まったとのデマ(?)が飛び交っている猫猫先生の『文学研究という不幸』(ベスト新書)が出てた。蟻二郎*1のことは、この関係で調べていたのね。
文学研究という不幸 (ベスト新書 264)

*1:2007年9月27日参照。