神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

日記から見たスペイン風邪


90年前に発生したスペイン風邪(正確にはスパニッシュ・インフルエンザ)に言及した日記がないかと思っていたが、既に速水融『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』(藤原書店、2006年2月)でやられていた。同書では、原敬日記、秋田雨雀日記、善治日誌(農民の日記)が紹介されている。このほか、鴎外、荷風魯迅らも触れてはいるとのこと。


スペイン風邪についての内務省衛生局による公式記録『流行性感冒』は平凡社東洋文庫から復刻されているが、平凡社さんは先見の明があったと言うべきか。

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開国博は順調にスタートしたみたい。


国立近代美術館フィルムセンターで、5/1(金)3:00pmから「南湖院コレクション」の上映(103分)があるようだ。独歩ゆかりの南湖院ですね。

医師でキリスト教徒であった郄田畊安が、1899年に神奈川県・茅ヶ崎に設立した結核療養所・南湖院。太平洋戦争末期に軍に接収されるまで、多くの文人が入院したことでも知られる本院では、毎週土曜日に映画会が催され、地域住民との交流の場になっていたという。昨年、畊安の直孫・郄田準三氏より寄贈された、南湖院の祭事を記録した映画など60本余りの可燃性フィルムのなかから、復元した成果を紹介する。


5月5日からは「怪獣・SF映画特集 Part2」もスタート。


5月3日は「杉狂の催眠術(67分・35mm・白黒)」というのがあるらしい。

歌手の「サイトウ・ハチロー」(杉)と親友二人(松本、井上)が、催眠術師に落ちぶれてしまった中学時代の恩師(山本)とその娘(村田)の窮状を救おうと奮闘する人情喜劇。

’38(日活多摩川)(監)千葉泰樹(脚)吉田二三夫(原)サトウ・ハチロー(撮)長井信一(美)榊原茂樹(音)古賀政男(出)杉狂兒、松本秀太郎、井上敏正、山本禮三郎、村田知栄子、河野憲治


「催眠術師」というのは落ちぶれる存在だったのか。