神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

いつまでも慕われる国木田独歩


東京大学出版会のPR誌『UP』8月号で、T氏が「『死生学』一斑」を書いている。同会刊行の『死生学とは何か』所収の竹内整一「死の臨床と死生観」に、かつて植村正久に洗礼を受け、後に棄教した独歩が、死の直前植村に救いを求めた話が書かれていることを紹介している。更に、T氏は6月22日に茅ヶ崎館で開催された「国木田独歩没後百年記念の集い」についても言及している。

五代目当主の森浩章が主宰した集いでは『編集者国木田独歩の時代』(角川学芸出版)の著者黒岩比佐子の講演と志麻かの子の朗読があった。篠付く雨の中の「山林に自由存す」の朗々たる声は、相模灘の風濤の幻聴と相俟って「死の臨床を支えるもの」の虚実を一瞬垣間見せた。


この集いについて詳しくは、黒岩さんの「古書の森日記」(「http://blog.livedoor.jp/hisako9618/archives/51418667.html」)と茅ヶ崎館のホームページ(「http://www.chigasakikan.co.jp/news/kunikida_album.html)参照。
また、独歩の13回忌、35回忌については、昨年2月3日参照。

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誰ぞとシンクロしたか、体調わろし。
ジュンク堂書店の『書標』まで蟹工船の特集→「http://www.junkudo.co.jp/shohyo0808.pdf