神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

森茉莉と源氏物語


今年は源氏物語千年紀とやららしいが、全く興味がない。しかし、せっかくなので源氏ネタを。
折口信夫全集』別巻3所収の座談会「源氏物語研究」によると、

池田(弥三郎) 鴎外先生は源氏をお読みになつたのですか。


小島(政二郎) 私がお目にかゝつたときに茉莉さんに源氏の講義をしてゐるといふことを言つてゐられました。晩年ですから大正八、九年でしたらうか。


木々(高太郎) 評論では鴎外先生は「源氏はあまり筋のいゝ文章ではない」とどつかで書いてますよ。


大正8、9年というと茉莉と山田珠樹が婚約・結婚する時期だから、パッパ鴎外は花嫁修業として娘茉莉に源氏を教えたのかしら。
茉莉には源氏について幾つかのエッセイがあるが、鴎外の講義については言及していない。


余談だが、折口信夫全集や、佐藤春夫全集の索引は充実していて重宝するが、谷崎潤一郎全集にはそもそも人名・事項索引がない。研究者は各自で自作の索引を持っているのかしら。


(参考)小島は大正7年3月慶大文学科卒、8年4月同文学科予科講師

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『SF Japan』2008年春号で最相葉月さんが、日本SF大賞のほか、講談社ノンフィクション賞大佛次郎賞も受賞したことについて、「生涯の運はこれで使い果たしたであろう」と言っている。やはり、3つも授賞してはいけないか。


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土浦市の市立博物館はシブい展示をやるところで、二、三回行ったことがあるよ。