神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

船内で独歩全集を読む大川周明

大正11年7月、神戸から満洲旅行に旅立つ大川周明。船内で読書をしている。

大正11年7月23日 舩の文庫から独歩全集を借りて読む。独歩は弱い。併し清い。清くして弱きが故に、常に悲しい。読み耽るうちに、此頃になき静かな物哀しい心地になり知識欲やら意志やらの為に、無残に蹂躙されて居た僕の『人情』が、存分に解放されたやうな気がした。


車中読書については、永嶺重敏『<読書国民>の誕生 明治30年代の活字メディアと読書文化』(日本エディタースクール出版部、2004年3月)に詳しいが、船中読書については、まだ文献はないか*1


追記:好き勝手なことを書いていたオタどんであったが、反省中(´・ω・`)

   
   今日の猫猫先生は朝から機嫌がいいかも。井上章一氏の書評(『日本売春史』)が載っているからね。

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神保町へ行こう」は10月20日からスタートみたいね。
例によって、「そうだ、京都(百万遍)へ行こう!」という誰ぞの声も聞こえる。

*1:永嶺氏の書の92頁に「汽船中の読書」として、「郵船の談話室には外国小説や読切講談本等が備え付けられていて、目録で探して給仕に申し込めば借覧できる仕組みであった」とある。