神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

古本屋の丁稚も通った食道楽おとわ亭


「座談会 戦前古本屋の生活 修行時代の思い出」(『日本古書通信』平成6年4月号)によると、

−当時よく行かれた喫茶店や食堂の思い出は、
(略)
山田 万崎デパートの食堂、三省堂の食堂、おとわ亭、モーリ、それと爼橋を渡るけれど九段食堂という大衆食堂があって今は公園になってます。(略)
藤井 すずらん通りは楽しい場所でしたね。(略)カキフライのおとわには私もよく行きました。

山田は、山田朝一、明治41年生、一誠堂大正15年入店。藤井は藤井正、明治44年生、巌松堂昭和7年入店。彼らも、おとわ亭に通っていたのだね。いったい、おとわ亭はいつまで存在したのだろうか。


(参考)森銑三『明治東京逸聞史』によると、『日本』(明治37年6月1日)の「巷説区々」は、神田で「三銭均一食道楽」という看板のかかった家のあるのを見て、村井弦斎の感化はえらいものだと感心している、とのこと。


(参照)昨年8月31日9月11日12月17日本年1月16日