神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

東京帝国大学附属図書館司書増田七郎


古川ロッパ昭和日記』で、ロッパは実弟増田七郎の死について書いている。

昭和18年7月21日 下二の加藤姉上来訪、増田七郎が肺で大分いけなく、入院とのこと。われら兄弟は一寸宛その気があるらしい、僕など実に恵まれたりと思ふ。


    7月30日 杏雲堂病院へ、増田七郎の見舞に行く。肺結核なので気味悪し。


    12月30日 九時起き、食事してると下二番町姉上より電話、増田七郎昨夜永眠の由。此ういふ急しい時で、くやみにも行けない。(略)
         増田七郎死す。兄弟とはいへ、まるで生れてから別々に暮してゐるので、その死も、迫って悲しめない。


このロッパの弟増田だが、渋川驍『書庫のキャレル』によると、東京帝国大学附属図書館で渋川の同僚だったとのこと。なお、増田は亡くなった昭和18年12月29日付けで司書官の発令を受けているが、特別昇任だろうか?


追記:世田谷文学館で「美内すずえと「ガラスの仮面」展」開始(9月2日まで)。う〜ん。