神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

情報官鈴木庫三とクラブシュメールの謎(その2)


「スメルクラブ」・・・この方が戦前の言葉らしくて、もしかしたらこちらが正式名称かもしれないが、とりあえず「クラブシュメール」としておこう。
三浦環まででてきた。さて、この調子で引用を繰り返すと、膨大な量になりかねないので、各種文献から判明した、これらの人物達の関わる団体を列挙してみよう。


1 スメラ学塾昭和15年5月創立。塾頭末次信正海軍大将)
2 1の女性文化部・音楽文化部(三浦環、原智恵子)
3 財団法人日本世界文化復興会(昭和17年創立。会長宇垣一成、副会長藤山愛一郎)
4 陸海軍の戦史研究者(高嶋辰彦陸軍大佐、富岡定俊海軍大佐)
5 財団法人皇戦会(昭和14年創立。代表者仲小路彰
6 パリからの避難外国人(ル・コルビュジエ建築事務所ペリアン女史、ハンガリーの写真家ハール)
7 ナチスドイツ文化使節キール大学心理学教授デュルクハイム伯爵)
8 フランス留学者ら(山田吉彦きだみのる)、川添紫郎、井上清一、丸山熊雄)
9 文部省国民精神文化研究所研究員(小島威彦、志田延義、吉田三郎、堀一郎
10 若手建築家(丹下健三、浜口隆一)
11 新官僚奥村喜和男率いるグループ


政官産軍複合体に芸術家まで加わっている感じ。坂倉の妻は、文化学院院長西村伊作の次女ユリなので、文化学院関係者もこれに加わる可能性がある。
また、上記のすべてのメンバーがクラブシュメールに出入りしていたというわけではなく、もっぱら仲小路彰邸やデュルクハイム邸を会合場所としたグループもあったようだ。6と7では呉越同舟になるしね。