ジュンク堂の怪人 「藤澤は戦前、戦後にかけて世田谷区成城町892に
住んでいたんだよ。同じく、成城にいた、里見機関
の里見甫、柳田國男、鶴見祐輔と重なる時期がある。」
神保町のオタ 「相変わらず成城にこだわるね。
それじゃ、藤澤がらみで次は僕がいこうか。
書誌鳥さんは、既にお持ちのようだけど、
昭和19年6月発行、島田春雄の『日本語の朝』。
先日偽史論争のところで出てきた人だよ。
国学院大学教授兼附属図書館長だった人だ。
この本の、昭和18年12月1日付けの森本忠の序には、
『最近「公論』誌上の座談会に於て太古文献を主張する
藤澤親雄氏一派を説破しためざましさは、天下の耳目を
聳動したが、それは単に深く廣い学識の所為のみでなく、
信念にまで達せる深遽なる思想の発露といわねばならぬ。』
とあるんだ。
更には、「常若なる古典」という「公論」昭和17年7月
号に掲載された寄稿には、「ミウ大陸の陥没説」に言及し
ているんだよ。ムー大陸のことだね」
ジュンク堂の怪人さん 「公論の座談会では藤澤や三浦をやっつけたらしいから、
現在でいえば、オカルトバスターのの○○教授みたいな
人かな。攻撃もあまりやりすぎると、「近親憎悪」かと
思われてしまうけどね」
書誌鳥さん 「我輩の『日本語の朝』はどこに埋もれてゐるのでせう」
(以下続く)