午後、二時三十分、熱海の寺沢別荘に杉山先生を訪問。(中略)
日米戦争説は英国の主張ならん。アジア救助。アジアの教興は
ユダヤ人の利用にありと。英国の東洋における情熱。英米も救う
ことができる。英米日、三国の協力・・・。広田君に手紙。話し
夕食し、入浴し、午後八時半の汽車に。
(参考)本書中の昭和9年1月24日の星一の日記から。
満州ユダヤ国建設計画=いわゆる「河豚計画」に関する
本で、星一や杉山茂丸の名を見た記憶はないが、この
日記の記述からいって、関係していてもおかしくはないか。
(ただし、星新一のエッセイでずばり、河豚計画にふれた
エッセイを昔、「奇想天外」だったかで読んだ覚えがあるが、
出典を示せない。)
小金井良精や星一の日記、そして星新一自身の日記は、今
どういう状態にあるのだろうか。もしかしたら、新発見の
歴史的事実となるような興味深い記述が埋もれているかも
しれない。
追記:『気まぐれ読書メモ』(星新一著)のPARTⅩ中、M・トケイヤー/
M・シュオーツ共著/加藤明彦訳『河豚計画』(日本ブリタニカ)
の読書メモに星一のこの日記の記述について触れていた(初出:
「奇想天外」1979年11月号)。