神保町系オタオタ日記

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昭和33年志賀直哉から岡山の教育者花田一重への葉書


 これも岡山の教育者・郷土史家だった花田一重宛書簡群の一つ。昭和33年2月12日付けで、文面は受け取った手紙を「学校図書の方」に回送したという内容である。最初は
学校図書」を「学校の図書館」の意味と思い、志賀で「学校」と言ったら学習院のことかと思ってしまった。
 しかし、出版社の「学校図書」だろうと判明。この時期、同社から志賀直哉辰野隆久松潜一・池田亀鑑監修の教科書『中学校国語』などが刊行されていた。おそらく、玉島高等学校の司書教諭だった花田が志賀ほか編の教科書に誤植か何かを見つけて、連絡をしたのだろう。
 志賀クラスになると断簡零墨も収集されて全集に収録されるので、将来新全集が刊行されることになったら貸してあげよう。もっとも、気が変わって善行堂の一箱古本市に出しちゃうかも。
参考:「中支派遣軍に応召中の池田彌三郎から岡山の郷土史家花田一重宛の絵葉書 - 神保町系オタオタ日記