神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

斎藤昌三人生最後の年賀状

これも東京古書会館で。斎藤昌三から東京の田中久寿(?)宛昭和36年の年賀状。中島古書店出品で1000円。宛名は手書きだが、裏面は印刷なので1000円は高いか*1と思ったが、斎藤はこの年の11月に亡くなっており、斎藤にとって最後の年賀状になるので購入。「謹賀新年/昭和三十六年一月/少雨荘 斎藤昌三」とあり、住所は茅ヶ崎市東海岸と市立図書館長室が併記されている。川村伸秀斎藤昌三 書痴の肖像』(晶文社、平成29年6月)によると、斎藤は昭和34年4月に茅ヶ崎市立図書館名誉館長に就任している。上記の他、裏面には「(書物十二支の内)蝸牛庵夜譚」の書影が印刷されている。同書は幸田露伴春陽堂から明治40年に刊行したものである。昭和36年は丑年なので選んだのだろう。書物十二支には他にどのような書物を選んだのだろうか。

斎藤昌三 書痴の肖像

斎藤昌三 書痴の肖像

*1:熊本の古書店ぬりえ屋が斎藤の昭和30年の年賀状を100円で売っているようだ。