ようやく長い冬眠から目覚めて東京の古本市へ。東京古書会館の和洋会は千代田図書館へ行く前の30分間という時間制限があって、ざっと見ただけ。上記の9輯(昭和17年4月)、10輯(同年10月)、11輯(同年12月)3冊で1000円だけを購入。発行所の四国古書通信社は高松市丸亀町四丁目に所在、編輯兼印刷発行人は、宮脇千代。日本古書通信社に近い社名に惹かれて購入。『日本古書目録大年表』には、2輯(15年6月)、3輯(同年8月)、7輯(16年7月)、11輯(17年13月)が掲載されている。
某氏が見つけたが、9輯への挟み込みには、
今や古本の販売は店頭販売から通信販売の時代に移行し、公定価格と相俟つて大都市の書店も中都市の書店も全然機会は均等なるのみならず通信販売機関整備し且、地方古書肆として営業費の比較的低率ですむ弊社などは、大都市の書店に比すれば、それだけ高く買ひ得る情勢となり、愈々馬力をかけたいと念じてゐます。
という面白い記述があった。
また、四国古書通信社出版部としてあった草臥房から壽岳文章装幀で刊行された村田四郎『八幡船史』(『倭寇』の増補版)に関して、草臥房主人「八幡船史刊行余談」が10輯に掲載されている。
なお、レジの人から八木福次郎旧蔵と教えられた。そういえば、八木宛の封書も見かけたのであった。