神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『山田書房古書目録』第一輯(山田書房、昭和15年)

先日の東京古書会館の特選古書即売会で200円。初日に古本猛者(^_^;)4人が押しかけた翌日でも残っていた一品。「山田書房」は『荷風書誌』で知られる山田朝一が創立した古書店。現在は「山田書店」だが、いつ変更したかは不明。
本書に発行日の記載はないが、「昨冬一誠堂を退店開業致しまして」とあり、山田書店の創業は昭和14年なので、15年発行である。反町茂雄編『紙魚の昔がたり 昭和篇』(八木書店、昭和62年)でも、山田は「多分早くても十五年の秋ごろでしょう」と発言している。ちなみに、同書では第一輯が山田書店にもなく、第二輯の書影を載せている。第二輯も発行日の記載はないが、「十七年の一月か二月頃に出したんだろう」としている。ちなみに、第一輯、第二輯とも『日本古書目録大年表』では、発行日の記載がないため、「年未詳」に分類されている。
なお、山田は、『紙魚の昔がたり』によると、明治41年1月山口県大島郡東和町生、小学校の同級生に宮本常一がいる。大正15年3月一誠堂書店に入店、昭和14年*111月に独立、神田神保町二丁目に山田書店[ママ]を開店。

*1:山田書店のホームページでは昭和13年