神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

あがたの森書房で東京読書普及会旧蔵の『性の崇拝』を

市内のあがたの森書房でクリフオード・ハワード著、出口米吉訳『性の崇拝』(扶桑社、大正11年7月)を。「原序」によると、「本書の目的は、世界の種々の宗教的信仰が共通の根源を有し、自然の物質的基礎即ち生の創造復活に対する崇敬の念を基として生ぜしことを示さんが為に、性崇拝即ち生殖器崇拝(自然生殖力の崇拝)の一般を叙述するにあるのである」という。もっとも、これを買ったのは、内容よりも、「東京読書普及会之印」と番号(「第参四六号」)が押されていたからである(原文は旧字)。『東京古書組合五十年史』370頁に出てくる昭和30年8月26日設立の貸本屋の組合「東京読書普及会」(正しくは「東京読書普及商業協同組合」か)とは無関係と思われる。大正期の読書会運動の関係かしら。なお、印の上部には「東京牛込」、下部には「西五軒町」という文字(右横書き)もある。