神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

千代田区立日比谷図書文化館の開館を祝して

千代田区立日比谷図書文化館が11月4日開館。それを祝して、日比谷図書館児童室の職員だった中條辰夫の話の続き。
中條辰夫と中村屋サロン」で言及した中條と秦学文やエロシェンコの関係から言って、中條が秋田雨雀の日記に出ているかもしれないと思っていたが、やはり出てきた。

大正5年2月19日 昼ごろ、秦君、中条君がきた。

このほか、中條は、大正9年8月11日付読売新聞にも出てきた。

詩人や画家の/揺籃/日比谷図書館の/児童室の雑誌
日比谷図書館に最近児童室が新築され子供達の楽園になつてゐます。
可愛らしい方々が低い椅子に腰かけて、青や赤など色どつた美しい本をよんで居られました。この室の主任中條氏は「朝八時から午後は三時迄で時間の短い割に入りかはりたちかはり平均百人位の子供が見えます。年齢は尋常一年生から、女学校中学校一二年生位までゞです。
(略)本をかしてよませると云ふ外に、なるべく子供の精神上の発達もはかつてやりたいと思ひ、土曜々々には私がお話をしますし(略)又プラタカスといふ雑誌と云ふより、子供の自由画や又は詩作文とをはりこんだ物をこしらへて自由画、自由詩を奨励してゐます。中々えらい小さい詩人もゐるやうです」

「中條」には「ちうでう」とルビが振られている。書物蔵氏の常識読み「ちゅうじょう」は当たっていたようだ。

(参考)「日比谷図書文化館」→http://hibiyal.jp/hibiya/index.html
誰ぞと「東京図書館制覇!」のどっちの報告が早いかしら。