滝沢博夫『評伝尾山篤二郎』によると、尾山の『草籠』出版記念会は、大正14年4月20日本郷燕楽軒で開催。出席者は、佐佐木信綱、窪田空穂、北原白秋、吉植庄亮、山崎斌、前田紅玉堂主人、水町京子、杉浦翠子、西村陽吉、岡本かの子、岡山厳(ママ)、北原放二、村野次郎、斎藤茂吉、前田夕暮、植松寿樹、古泉千樫、依田秋圃、勝峰晋風、加藤将之、岸良雄、矢代東村、関根喜太郎、植松安、松村英一らが出席。
関根喜太郎(筆名・荒川畔村)は、宮澤賢治『春と修羅』を刊行した関根書店の代表。賢治の親戚関徳弥が篤二郎の弟子だった関係で、篤二郎が『自然』(大正8年5月篤二郎が創刊)の旧社友だった関根に斡旋したという。関根については、下記を参照されたいが、北原放二(本名・加藤素治)とも面識があったことになる。
「関根喜太郎の幻」(2008年10月14日)
「関根喜太郎と高橋新吉」(2008年10月25日)
「書物蔵」の「関根喜太郎(3) 遺された本」(2007年6月21日)