久米正雄「万年大学生」を読んだら、万年大学生について、
・高等学校は独逸語か何かに落第点を取って、一年遅れて卒業したが、その時になって急に文学志望を変えて、京都大学の法科に転じてしまった
・しばらく京都にいたが、面白くないし、頭を悪くしたため、一、二年田舎に引っ込んでいた
・一昨年（震災から一年以上経った時点が現在なので、大正11年頃）から東大の経済に入り直した
とあった。『東京帝国大学一覧 従大正十二年至大正十三年』の経済学部を見ると、商業学科前期大正11年入学に「五十嵐小太郎 福島」とあり、やはり万年大学生のモデルは、五十嵐だったようだ。ただし、京都帝国大学一覧には名前が見つからないようだ。
（参考）「万年大学生？五十嵐小太郎」（5月29日）
