神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

10月創刊の筑摩選書に小谷野敦『現代文学論争』

臼井吉見近代文学論争』は明治から昭和二十年代までの文学論争を扱っている。上巻は、逍鴎論争、『舞姫』論争、人生相渉論争、自然主義論争、『白樺』論争、『宣言一つ』論争、内容的価値論争、散文藝術論争、心境小説論争、新感覚派論争、文藝批評方法論争、藝術大衆化論争、藝術的価値論争、形式主義文学論争。

下巻は、行動主義論争、「転向」論争、純粋小説論争、「思想と実生活」論争、『生活の探求』論争、戦時下の「国民文学」論争、「第二藝術」論争、「政治と文学」論争、『異邦人』論争、『チャタレイ夫人の恋人』論争、国民文学論争。

10月創刊の筑摩選書の一冊、小谷野敦現代文学論争』で、猫猫先生は前掲書の後を受け、70年以降の論争を取り上げ、それらがどう戦われたかを詳説するという。どのような論争が俎上に載せられるのか楽しみである。「図書館界の重爆撃機」書物蔵氏の『図書館論争』(「書物蔵」参照)なんてのも、選書に入らないかしら。

(参考)創刊時の他のラインナップは、内田樹『武道的思考』、狩野博幸『江戸絵画の不都合な真実』、玄侑宗久荘子と遊ぶ──禅的思考の源流』、古澤満『不均衡進化論』、リービ英雄『我的日本語──The World in Japanese』。