金沢文圃閣から復刻*1された『日本出版大観』(出版タイムス社、昭和5年10月)の「人と事業」にも、宇崎純一に関する記述がある。
波屋書店[ママ] 宇崎純一氏 明治廿五年四月五日生/浪速区河原町一丁目一五五六
大阪市[ママ]の出身、少年時絵画に志し専ら斯道を修めてゐた。新聞さし絵に就ては独自の技倆を有し、かつて神戸又新日報等に画筆を振つてゐたが大正七年書籍業を思ひ立ち現所に独立開業したのである。現在市内の新本小売業として有数の地盤を有してゐる。
氏は画壇の人である丈に美術、文学の分野に今尚精進中であり現に関西漫画倶楽部員である。尚長兄純一郎氏は難波新地五番町三十五番地に於て玩具商を経営し頗る盛況を呈してゐる。
謎の団体「関西漫画倶楽部」が登場して、面白くなってきた。
*1:『出版・書籍商人物情報大観 昭和初期』。