神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

太陽通信社について少しわかった。


『新聞総覧大正六年版』(大正6年8月)の「各通信社概要」によると、

太陽通信社
沿革:大正五年の創立にして升巴陸龍氏の独立経営にして別に月刊雑誌『黒潮』を発刊しつつあり。
所在地:麹町区内幸町一ノ五
創立:大正五年十一月三日
組織:個人経営
政派関係:中立
役員:社長 升巴陸龍、理事 鎌田實・縣新


大正5年11月3日創立とあるが、この日は『黒潮』創刊号の発行日なので、実際にはその前から会社は存在していたと思われる。ただし、波多野春房が大正4年4月時点で社長だったという同名の会社との関係は相変わらず不明(7月9日参照)。なお、前掲書の「新聞通信各団体」によると、升巴は新聞、雑誌、通信業に従事する有志を以って組織する春秋会の会員名簿(大正6年8月現在)に「東京通信 升巴陸龍」として挙がっている。

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『東京人』8月号に平川祐弘「アーサー・ウェイリーと『源氏物語』を読む 前篇「雨夜の品定め」に見える男女観」あり。


図書新聞』の「上半期読書アンケート」で、島谷謙氏(ドイツ文学)が『『こころ』は本当に名作か』を選んでいただす。