神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

情報官鈴木庫三とクラブシュメールの謎(その10)


4 文化学院校長西村伊作の見たクラブシュメール


クラブシュメールを主宰する坂倉準三の妻は、西村伊作の次女ユリであった。
父親の西村は、クラブについて次のように見ていた。
西村の自伝『我に益あり』によると、

私の娘ユリの夫坂倉は友人たちといっしょになって「スメラ」という団体を作っていた。スメラというのは、近東に昔、スメル人種というのがあって、それは人間の発生した根本の人種であるといった。そしてそのスメル族がスメル地方に発生してから間もなく日本に来て住んだ。そして日本というには非常にいい国であるから、そこでスメル人が発展した。だから日本の天皇はすめら命である、と彼らは言っていた。その連中の中に中[ママ]小路という学者がいて、いろいろな信仰的な理想を理論化して説いていた。その人の説を信じてスメラの連中は一種の誇大妄想狂であった。ユリの夫、坂倉はこの戦争に勝ってオーストラリアを全部取ったときに、時流の波に乗ってオーストラリアへ別荘を作って自分や妻子が遊びに行ったり、飛行機でパリに買物に飛んで行く、というようなことを空想していた。


という。やはり、文化学院の西村の信念から言えば、クラブシュメールスメラ学塾のメンバーの信仰は受け入れ難かったのであろう。



*だんだん、トンデモネタになってきたか・・・
 御茶ノ水には何度も行っているが、文化学院の建物を見たことがない・・・