2006-02-20 大槻憲二についての補遺 文藝 『国語100年』(倉島長正著)から 山本有三の”漢字交り文”へという考えに反論する人も出てきました。心理学者の大槻憲二もその一人でした。昭和17年に『国語の心理』を刊行して注目を集めましたが、大槻は漢字と仮名の優劣論などは意味がないとした上で、万葉仮名以来の漢字も仮名も素直に受けとめ、安易な漢字排斥に反論を加えています。そして、巧みに日本語化した漢字の実体を説明しています。 注:大槻憲二については、2月14日参照。