知恩寺秋の古本まつりの成果。いつも100円均一台でお世話になっている三密堂書店から『内観』を2部、各500円。「内観法」の「内観」かと手にとったが、そうではなかった。茅原華山らが出していたタブロイド判の雑誌である。初めて見たので、購入。27号,大正11年6月1日と30号,同年9月1日。編輯兼発行人は茅原退二郎、発行所は東京府荏原郡大崎町の内観社。
華山の孫茅原健氏の『民本主義の論客茅原華山伝』(不二出版、平成14年12月)によれば、同誌は大正9年4月創刊。同人は、茅原華山、藤井真澄、井田秀明、今井美夫、茅原退二郎(華山の次男で、健氏の父)。同書には、「異色の寄稿者たち」が紹介されているので、主な名前を挙げておく。
小酒井不木(本名光次) ほとんど毎号連載
北村洋一(山上正義) 丸山昇『ある中国特派員:山上正義と魯迅』(中公新書)に詳しい。
鷲尾正五郎 『アドヴァータイザー』紙記者
高田義一郎 千葉医専教授など
本山桂川 大正15年10月から登場。昭和11年5月から17年5月まで、ほとんど毎号執筆*1
石田秀人 尾崎行雄の政治秘書
五明忠一郎
畑嘉聞 宇治山田の痔疾専門医
保志(園田)寛 戦後『伊勢公論』編集発行人
頼永五朗 『時事新報』『都新聞』などの記者
椙本まさを 『青踏』出身
大橋房子 佐々木茂索夫人
小口みち子 美容研究所経営
鈴木よし子(北林余志子) 北林逸馬夫人
三宅やす子
生田花世