神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

与謝野寛の親友だったパリ在住の変人内藤丈吉

グーグルブックスで「内藤丈吉」を検索すると、拙ブログの「岡本太郎を小僧呼ばわりした元第一高等学校教授の内藤丈吉」のみがヒットする。今回、『木下杢太郎宛知友書簡集』上巻(岩波書店、昭和59年7月)所収の(大正10年)5月26日付け与謝野寛の木下宛書簡中にも発見。与謝野は、木下の海外渡航に対して紹介状3通を差し上げるとして、

◯米国桑港正金銀行支店長 小島久太(烏水)
◯米国、加州バアクレエ 永島三治(永島氏令弟)
◯巴里滞在 内藤丈吉(理学士) 此人ハ、もと第一高等学校の数学の教師にて藤沢博士の高弟に候。巴里にあること十年、仏蘭西人を細君として、数奇の生活を送りをり候。小生とハ親友に有之候。文学も分り、また科学の方にも造詣あり、在巴里の他の日本人にハ変人と思はれをるべきも、実ハ語るべき人に候。必ずお会ひ被下、いろ/\の参考となる事をお聞き被下度候。 草々。

と書いている(旧字は新字に改めた)。「藤沢博士」は藤沢親雄の父利喜太郎か。「変人」内藤丈吉が与謝野の親友であったとは。
グーグルブックスの登場で自称「人間グーグル」のオタどんの出番も無くなったと思っていたが、まだまだ拙ブログも何かの役には立つかもしれんのう。