神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

名古屋古書会館で拾った紙魚小会編『紙魚小誌』

昨年名古屋古書会館の古本市で『紙魚小誌』なるガリ版の雑誌を発見。ビニール袋に3冊入っていて中の確認ができないが、てっきり「誰ぞも持ってない書物関係雑誌を発見\(^o^)/」と購入。帰って調べると、第13輯(18頁)の目次は、

表紙 神戸徳照寺蔵成身院鐘内面拓影
図版 加州 那谷寺縁起
資料
高野版印板目録 宮崎円遵
宗祖二雙四重の御書 太田常丸
社寺縁起集(其の一) 清水卓夫
(一)万徳寺記
(二)小浜城弁財天縁起
(三)加州那谷寺縁起
神戸徳照寺蔵鐘について 姫路三慧

わーーん、全然書物関係の雑誌ではなかったよ(´・ω・`)
編輯兼発行者は京都市龍谷大学史学研究室紙魚小会代表清水卓夫、昭和12年3月発行。紙魚小会同人は、

宮崎円遵
徳沢竜泉
松本鶴栖
田辺隆邦
清水卓夫(編輯)
姫路三慧
山口敬吾
佐々木利三(踏査)
船橋一清
生柳潮
浅井了宗(庶務)
太田常丸

執筆者のうち、宮崎は1983年2月15日読売新聞朝刊の訃報によると龍谷大学名誉教授で76歳で没、浅井は1979年9月19日朝日新聞朝刊の訃報によると龍谷大学文学部教授で64歳で没。
14輯(昭和12年5月)の編輯兼発行人は京都市中京区河原町二条上ル法雲寺内清水卓夫に変わっている。清水の経歴は不明。
本誌は龍谷大学大宮図書館が3輯から15輯まで所蔵。まあ、ガリ版の非売品の雑誌で、京都で発行されたものだから、書物関係雑誌でなくても、それほど失敗というわけではないか。
追記:清水卓夫は、『特選蒐集家名簿』に名がある。