神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

高井信編集・発行『〈世界大ロマン全集〉解説総目録』

昭和54年3月発行。付録の目次は、ネットで見られるが、厚木淳談の「〈世界大ロマン全集〉編集の想い出」が面白い。

一番頭にあったのは、戦前の改造社の世界大衆文学全集。それと、終戦後の小山書店の世界大衆小説全集。あのふたつが頭にあって、これらを踏まえてもう少し系統的な大型の全集ができないものかと。(編注・これらの全集については、〈幻想と怪奇〉誌9号所載の「旧刊資料室」に詳しい。)
(略)
それから、全65巻の編成の中に、ハガードが5巻はいっているんです。これ、ぼくの好みを如実に反映しちゃって、誰もチェックする人がいないんで、どんどんハガードを入れてしまった。
(略)
それから、この中で特に売れたのは何か?といえば、「怪奇小説傑作集1・2」、これが意外に売れちゃった。売れたので、「ははあ、怪奇小説のファンってのがいるんだな」というんで、「世界恐怖小説全集」全12巻の企画につながっていった。

目録作成は余り評価されないようだが、私も死ぬまでにこういう目録を一冊くらいは作成したいものだ。

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猫猫先生はネット上の「日刊漫画屋無駄話」を見たかしら。