神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

清水とともに歩んだ戸田書店

大正13年10月創業の戸田書店が発行する『季刊清水』32号、平成7年9月は特集「清水市戸田書店も70周年」。記事の中でも、昨年『わたしの少女マンガ史 別マから花ゆめ、LaLaへ』を刊行した白泉社の小長井信昌氏による「一焼跡派・立読少年の思い出」が特に面白かった。

私自身は、東高卒業後、江尻小学校で助教という名の代用教員を少しやったりしたこともあったが、何とか大学へ進むことができ、その後東京に居ついて、清水との縁も殆どなくなり戸田書店に立寄ることもなくなってしまった。
しかし、ひょんなことから、というか、私自身本の世界への憧れがあったからだが、大学卒業後、出版社の小学館に職を得ることができた。最初の仕事は、同系の集英社のおもしろブックー現少年ジャンプの前身ーの編集部だったが、それ以来出版の世界に身を置き、間接ではあるが、私が関係した雑誌や本は、戸田書店に多く並べられ売っていただいたことになる。現在はやはり集英社の同系でコミックや絵本関係の雑誌や単行本を主な出版物としている白泉社に勤めているが、戸田書店グループでは、本当に多くの本を売っていただいており、感謝に堪えない。

同誌巻末の年表によると、高崎店、前橋店は昭和60年オープン。戸田書店が創業したのと同じ大正13年に市制が施行された清水市は、その後静岡市と合併し、現在は清水区となっている。一方、戸田書店は、葵区に静岡本店を設けたが、創業地の清水銀座の清水本店は昨年1月閉店したという。

わたしの少女マンガ史―別マから花ゆめ、LaLaへ

わたしの少女マンガ史―別マから花ゆめ、LaLaへ