神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

柳瀬正夢日記に見る鈴蘭

武蔵野美術大学柳瀬正夢共同研究から発行された『柳瀬正夢研究』には、柳瀬の日記が翻刻されていて重要な資料だと思うが、国会図書館には納本されていないようだ。同誌 1から柳瀬の日記を引用すると、

大正12年6月10日 鈴蘭まで行くと前田河と松本淳三が居た。夜前田河の家で種蒔きの会がある。帰り道村松正俊と鈴蘭による。

    6月20日 十時過から鈴蘭に行く。皆俺の行くのを待ってゐてそれから議事を進めて行った。門脇君を加へて五人[、]会名は俺の名付けのマヴォと決る。二時まで話し込む。村山とテクテク中野まで歩んで帰る。四時

後者は、マヴォ誕生に係る記述としてよく知られていると思う。この研究誌は2までしか刊行されていないと思うが、続きはどうなっているのだろうか。
なお、鈴蘭とマヴォについては、「日本無産派詩人聯盟展覧会が開かれた神田ダブル」のコメント欄参照。