神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

小谷野敦『日本の有名一族』に漏れたる加藤シヅエ 

『第十四版大衆人事録』(昭和17年10月)で廣田孝一を見ると、鉄道技師兼電気庁技師、本府工博理太郎長男、明治29年3月生。家庭:母敏子(明治8)鶴見祐輔姉、弟洋二(明治32)、妹静枝(明治30)は男爵石本恵吉に、同嘉代(明治34)は静岡県市河彦太郎に、同喜代(明治34)は本府早田喜稔に各嫁す、とある。

外交官市河彦太郎とその妻嘉代(かよ子)は、『日本の有名一族』にも記載はある。しかし、かよ子の姉石本静枝の記載はない。石本静枝は、石本と離婚して、昭和19年加藤勘十(戦後、芦田内閣労働大臣)と再婚。戦後、加藤シヅエとして知られるようになる。

(参考)ウィキぺディアの「加藤シヅエ」。鶴見家、廣田家、石本家、加藤家の系図は、『加藤シヅエ日記 最愛のひと勘十へ』399頁にあり。 

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北原尚彦『古本買いまくり漫遊記』に出てくる東武伊勢崎線某駅傍の古本屋。値段が付いていない本も、付いている本も、客が買おうとすると、その場で、パソコンを開いて、ネット上で売られている古書の最高値を参考にして値付けをするという。日本の古本屋などで相場を調べて、値付けをしている古本屋は多いだろうが、客の目の前で値段を変える店はまずないだろう。北原氏は「わたしは二度と行きません」。