神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

八紘一宇の藤澤親雄


1日NHK教育知る楽の円満字二郎氏の「戦後日本 漢字事件簿」の第1回「禁じられた「八紘一宇」」は面白かった。
「八紘一宇」だが、巣鴨プリズン勾留中の天羽英二の日記に、藤澤親雄とともに登場する。

昭和21年1月28日 島田繁太郎取調続行(略)八紘為宇の意義 荒木貞夫松岡洋右の演説等批評 藤沢親雄に対する批評 神道などについて意見も聞く(島田は此等人々は特殊思想の人と云ふ) 上田良武も取調 地政学会長たる為独逸あたりから補助を受け居るやの疑を聞かれた由


島田は開戦時の海相。同年2月11日の条の後には「島田繁太郎手記」というメモも記されている。

第8回 1.28 神道原理 天皇ヲ神トスルコト/略/藤沢ノ八紘一宇ノ説 世界征服説


藤澤が年譜によると、「昭和廿年八月、終戦、占領軍指令により追放(但し身柄は北支にあり)絞首刑の噂あり中国人の教へ子に匿る」とある時期である。まさか、自分の名前が戦犯容疑者への尋問の中で出ているとは知らなかっただろう。

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田中栞書肆ユリイカの本』(青土社)はいきなり東京堂書店ベストセラー第2位。ていうか、おそらく他の書店でベストテンに入るような本ではないだろう。「書肆ユリイカの本」展(入場無料)があるらしい。10月は、ほんと、いそがし、いそがしだす。
会期 2009年10月4日(日)〜10月11日(日)10:00〜18:00 *会期中無休
会場 東京古書会館2階ギャラリー

トークショー 10月5日(月)18:30〜20:00頃
奥平晃一(田村書店・店主)×郡淳一郎(元『ユリイカ』編集長)×田中栞
入場無料、ご予約受付中
http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/48964820.html
書肆ユリイカの本