神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

池田彌三郎と伝書鳩


池田彌三郎は、伝書鳩を飼っていたことがあるらしい。
『銀座十二章』によると、

さて、泰明小学校は、わたしが卒業した年(昭和二年)の暮れに、震災後のバラック建築を建て直すことになり、当時、滝山町一番地(今の西六丁目)にあった、朝日新聞社の旧館に移った。やがて新校舎ができ上がって、もとに戻った(昭和四年)が、しかし新校舎の建築とともに、周囲の景況はだいぶ変った。(略)
滝山町に移った泰明小学校では、多分、朝日新聞社から引き継いだのであろうと思われる伝書鳩を、屋上で飼っていた。そして、ふたたびそこを引き払ってもとへ戻るときに、その鳩を希望者にわけた。わたしは当時は中学生だったが、前の小学校の受け持ちの先生から、一つがいぜひ飼えと言われて、二羽もらってきた。わたしは父に頼んで屋根の上に鳩小屋をつくり、これを飼った。


池田は、昭和2年3月泰明小学校卒、4月東京市立第一中学校入学、6年4月慶應義塾大学経済学部予科入学。昭和36年4月慶應大学文学部教授、54年4月退任。


慶應文学部出身の黒岩さんが池田の謦咳に接したことがあるかは不明だが、女史が『伝書鳩』を執筆したのも何かの縁かも。

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中島岳志氏は、一から出直さずに、12月上旬に『頭山満と近代日本』大川周明著/中島岳志編(春風社)なる本を出すみたい(参照:「東川端参丁目の備忘録」11月21日分) 

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サイゾー』12月号に猫猫先生へのインタビュー記事あり。私小説の次は、遊郭・遊女物にチャレンジするみたい。