神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

下田光造『下田精神鑑定集』(鳥城会、昭和48年12月)

南部古書会館で月の輪書林出品1000円(ガレージで売ってた割には高い)。序文によると、「主として余が大正より昭和初期に亘り九州帝国大学医学部精神病学教室に教授として勤務していた期間中、裁判所から委嘱された精神鑑定三十四例を集録したもの」。また、杉原寛一郎の跋文によると、

下田先生の鑑定集の刊行は何回か計画された筈なのに、実は今日まで実現をみていない。
今回も先生は、
『僕の鑑定は古くさいから』
と反対なさるのを、高良会長の跋文にあるように門下生に配布するという理由で先生も御納得になり、浅学非才の私がお世話して今日出来上った。

鳥城会は下田の号からとった門下生の集まり。鑑定書の個人名は部分的に伏字(例えば、水○久○)だが、新聞データベースを使えば容易に特定できそうだ。漢字カタカナ交じり文で読みにくいし、内容も面白くなさそう。精神状態鑑定書のほか、下田の写真と略歴あり。