2005-12-19 『上方風雅信』(肥田皓三著。昭和61年10月人文書院)から 文藝 病気(引用者注:肺結核)のため止むを得なかったとはいえ、 三十代の私はなかば朽ち果てていたといってよい。そんな私を 何かにつけてはげましてくれ、高津の旧友をつどって「肥田を はげます会」まで開いてくれたのが黒田清(讀賣新聞大阪本社 編集局次長)である。黒田君は中学二年の時に同じクラスで、 彼の家へもよく遊びに行き、黒田君も私の家へよく遊びに来て くれ、仲良しだった。少年時代から正義感が強く、級友の誰彼 に気を使ってくれるやさしい気持の持ち主だった。