2010-10-22 黒岩比佐子『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』(講談社)への蛇足 黒岩比佐子さんの『パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』(講談社、2010年10月)は、私が補足できるような隙はないのだが、366〜367頁で言及されている黎明会の解散時期について一言。黒岩さんが採用している解散時期の1920年(大正9年)夏(具体的には8月)は従来の定説だが、これには疑義がある。2008年5月4日に言及したように、阿部次郎の日記では黎明会は同年10月4日に開催されているので、解散時期は10月以降とするのが正しいと思われる。