神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

隣近所の柳田國男と丹下健三


丹下健三の自伝『一本の鉛筆から』(日本経済評論社、昭和60年8月)によると、

前川建築事務所にいたころ、四谷の木造アパートの設計を担当したが、出来上がると自分も住みたくなリ、しばらくの間はそこに入っていた。同じアパートに松村さんという若いご夫婦がおられたが、夫人三冬さんは画家の石井柏亭先生のお嬢さんであった。柏亭先生には、大学の三年間、絵を習っていたというご縁もあってご夫妻とは特に親しくしており、アパートの強制疎開後、松村さんに誘われて成城に移り住んだのである。


という。丹下のこの成城への疎開について、柳田國男の『炭焼日記』に出てきた。


昭和20年4月24日 隣の森氏あとに来た松村七郎君夫婦、丹下健三君来る、松村は石井柏亭氏聟のよし。


追記:講談社学術文庫から鈴木棠三『日本語のしゃれ』のリクエスト復刊。そんなリクエストっていつやってたっけ?鈴木は、昨年10月8日に紹介した柳田の『炭焼日記』に大いにやせて登場した人だね。