
繰り返すが、風俗学の先達は今和次郎であり、そして彼の教え子、吉田謙吉であると位置付けられる。現風研の会誌『現代風俗』には、風俗学の先達として、今・吉田の考現学に関し、疋田正博による詳細な紹介がある(疋田 一九八六*1。発足直後の現風研での研究報告や会誌『現代風俗』記事を読むと、明らかにその系譜を意識している。
風俗研究というと思い出すのは、「『風俗研究』138号(風俗研究所、昭和6年11月)で見る風俗研究会の二十年 - 神保町系オタオタ日記」などで言及した江馬務主宰の風俗研究会である。明治44年11月に創立され、機関誌『風俗研究』(大正5年3月創刊)を発行し、時代扮装会、風俗劇、講演会、展覧会など幅広い活動を行った。
この会の一覧『風俗研究会一覧・風俗研究所一覧 附耽奇会一覧』(風俗研究会、昭和7年3月)を先月四天王寺秋の大古本祭りでCosyoCosyoの3冊500円台から掘り出した。26頁非売品の小冊子。所蔵する図書館は皆無か。『江馬務著作集』別巻(中央公論社、昭和57年2月)の詳細な年譜にも記載はない。
口絵に役員の写真が載っていて、「昭和24年『山鉾大鑑』のノートを残して消えた風俗研究会幹事の若原史明 - 神保町系オタオタ日記」で言及した幹事若原史明のもあった。

もちろん、ヲガクズさん推しの大阪幹事南木芳太郎(号萍水)のもある。
現代風俗研究会を創立した桑原武夫、鶴見俊輔、多田道太郎らは京都に風俗研究会があったことは知ってはいただろうが、「風俗研究会」の前に「現代」を付けるに際して特に意識はしなかったのだろう。