
スメラ学塾に言及する著作が増えてきましたね。黒岩昭彦『「八紘一宇」の社会思想史的研究』(弘文堂、令和4年6月)115頁にも登場していた。
(略)精研の周辺で独特の立ち位置にあったのがジャーナリストの満田巌であろう。満田は精研所員の小島威彦を師とし、小島の『喜望峰に立つ』の発行者は、「麹町區有樂町一丁目四番地・ヨーロッパ研究所満田巌」である。改造社出版部に籍を置き、右翼民族主義団体の「スメラ学塾」でも活動した。(略)
「精研」は、国民精神文化研究所である。黒岩氏は、「スメラ学塾」への註で、スメラ学塾編『第二期スメラ学塾講座』(世界創造社、昭和16年)と森田朋子「スメラ学塾をめぐる知識人達の軌跡ー太平洋戦争期における思想統制と極右思想団体ー」『文化資源学会』第4号、文化資源学会、平成18年だけを挙げている。残念ながら、拙ブログへの言及はない。スメラ学塾に関する文献については、「戦争末期に哲学界を席巻した日本神話派ー早稲田大学図書館『学生図書閲覧成績調査』を使うー - 神保町系オタオタ日記」で言及した栗田英彦論文83頁が森田論文のほか、拙ブログ、竹内孝治・小川英明論文*1、柴田陽一著*2、昆野伸幸著*3を挙げているので、スメラ学塾について詳しく知りたい研究者はそれを見られたい。
最初にスメラ学塾に関する論文を書いた森田氏は、今どうされているのだろうか。
参考:満田巌については、「情報官鈴木庫三とクラブシュメールの謎(番外) - 神保町系オタオタ日記」