神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『北方人』46号(北方文学研究会、令和7年2月)にオタさん登場


 2月も過ぎて、3月になってしまいました。先月『北方人』46号(北方文学研究会)が刊行されました。主宰の盛厚三氏始め、執筆者のかわじもとたか氏や川口則弘氏とは昨年10月皓星社の古本市でお会いしたところです。更に、今年1月の文学フリマ京都で執筆者の湯浅篤志氏に初めてお会いして挨拶したところです。
 かわじさんの「装丁挿話(21)」の「224話酒井七馬(サカイシチマ)って。」に以前かわじさんを善行堂へ案内した時の話が出ていた。懐かしい。この時かわじさんが林哲夫氏もお呼びしていたので、かわじ・善行・林という古本者3巨頭の写真を撮らせていただいた。旧Twitterに写真が残っていたので挙げておく。

 盛氏の連載「夭折の作家・野中賢三(6)」は、雑誌『凍土(ツンドラ)』創刊の話である。大正2年2月発行で、北海道で初めての文芸同人誌らしい。1年間で10冊発行され釧路文学館に保存されているが、創刊号は表紙とその裏の1枚しか残っていないという。これは既に別冊『北方人(野中賢三特集)』でも紹介されていて、そう言えば戦前北海道で発行された雑誌は滅多に見ないと思ったものである。私が持っているのは、「『蝦夷野』7巻7号(蝦夷野社、昭和15年11月)内務省検閲原本 - 神保町系オタオタ日記」などで紹介した民俗・宗教好きの内務省警保局図書課の検閲官が役得?で貰って持っていた蔵書が古書市場に出た物ぐらいである。
 4月から釧路文学館で開催される展覧会に野中賢三が登場し、盛氏の講演を予定していたり、来年(訂正:今年9月)豊後高田市立図書館で安部真知(安部公房の妻)の挿画展をかわじさんが計画していたり、皆さん健康に留意して益々の御活躍されるよう祈念しています。