神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

へちま倶楽部(西村貫一主宰)の雑誌『金曜』の執筆者

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 昭和20年代に西村貫一が関与した団体としては、へちま倶楽部、金曜会、全日本文化協会、神戸ユネスコ協会がある。このうち、へちま倶楽部の規約や会員は、「近代書誌・近代画像データベース」の「へちま倶楽部会則及名簿::近代書誌・近代画像データベース」で見ることができる。主な会員を挙げると、

安倍能成
天野芳太郎
安藤正次
池長孟
伊藤忠兵衛
大佛次郎
加藤玄智
岸田國士
城戸元亮
衣笠貞之助
木村毅
小日山直登
駒井卓
坂西志保
佐野学
渋沢敬三
下村海南
新明正道
太宰施門
田中耕太郎
辰野隆
竹中郁
富田砕花
長與善郎
忍頂寺務
野上素一
野村吉三郎
長谷川如是閑
福原麟太郎
藤原銀次郎
藤山愛一郎
古畑種基
牧野富太郎
増田五良
松井佳一
村松
宮地傅三郎
宮武外骨
村松梢風
森於莵
柳澤健
柳田國男
山崎延吉
山田耕作
山田孝雄
山田無文
湯浅八郎
湯川秀樹
吉田茂*1

 政財官学界のほか、文学者、画家や宗教者も含まれた錚々たる会員である。しかし、蔵書印さんがTwitterで書かれたように名義貸しに過ぎない者も多そうだ。そこで、へちま倶楽部の雑誌『金曜』の執筆者を見てみよう。
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 『金曜』48号,昭和28年2月に「初号以降執筆者」が載っている。少なくともこれに載った人は実質的な会員ということになる。上記会員名簿に記載が無かった人としては、荻原井泉水、落合重信、小磯良平澤田四郎作宮本常一などがいる。澤田は2巻1号(13号),昭和25年2月に「浦塩の正月」を書いているが、ネットで読める「澤田四郎作年譜・著述等目録」にしっかり記載があった。宮本は日記*2昭和22年10月27日の条に「へちま倶楽部へゆき西村貫一氏に逢う。そこで昼食。そこへ松井佳一博士来る」とあるので、会員名簿に名前があってもよさそうなものである。執筆した号は不明。「海文堂書店日記」2011年11月11日に大佛や宮武が執筆者とあるが、会員ではあるもののこの執筆者一覧では確認できない。なお、冒頭に写真を挙げたのは、小磯による表紙の号である。
参考:「へちま倶楽部の西村貫一と雑誌『金曜』(へちま文庫)ーー『金曜』の終刊時期はいつかーー - 神保町系オタオタ日記

*1:住所が目白なので、内閣総理大臣の吉田ではなく、同名で元内務官僚・貴族院議員の吉田だろう。

*2:宮本常一写真・日記集成』別巻(毎日新聞社、平成17年3月)