神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

月の輪書林からは『六大新報附録』第1号(六大新報社、明治38年1月1日)

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 これは数年前の南部古書会館で月の輪書林から1,000円で。『六大新報』の何たるかも知らず、京都で発行された宗教関係の新聞で珍しそうだと買ったのだろう。附録の第1号(明治38年1月1日)から23号(同年6月4日)まで(19号欠)。どこから出たのか、状態は良い。国会図書館が所蔵。ただし、3号、5号、7号、13号~18号は本紙はあるが、附録はないようだ。六大新報社のDVDによる復刻版には収録されているだろうか。
 発行兼印刷人は清瀧智龍、編輯人は佐野甚左衞門。あまり面白い記事はないが、幾つか紹介しておこう。第1号には、「謹賀新年の社告」。角田柳作が社友でいますね。
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 4号(明治38年1月22日)には、「ケーラス博士著書の好評」。
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 8号(明治38年2月19日)には、田中智學「銭の五死三活」。おそらく転載だろう。
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 図書館関係の記事もあって、10号(明治38年3月5日)には香川教育会による日露戦争宣戦紀念図書館の開館、16号(明治38年4月16日)には全国の図書館数とその内基本財産を有する図書館が2つしかないという記事。硬い記事ばかりでなく、13号(明治38年3月26日)には、東京帝室博物館にミイラ陳列との記事が出ている。
参考:「福来友吉と真言宗の関係について研究を期待するーー知恩寺の古本まつりで見つけた『六大新報』ーー - 神保町系オタオタ日記