神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

矢野書房から『東天紅』第3篇中「宮武外骨関係の新聞雑誌図書総目録」の抜刷を

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何年か前の大阪古書会館の古本市で見つけた『宮武外骨関係の新聞雑誌図書総目録』。矢野書房出品で2千円。1度は見送ったが、翌月も残っていたので購入。23頁、奥付なし。「明治十八年より昭和十六年に至る五十七年間に於て、宮武外骨が発行した自己の編集著述に係る新聞雑誌図書、及び他人の著書、又他人が発行した宮武外骨編集の雑誌や著書等を、其刊行年代順によつて挙げ、尚宮武外骨の編集物にて刊行せざる草稿書類等の目録をも併載」したものである。外骨の旧蔵書は、朝日新聞社の寄附により明治新聞雑誌文庫に収まった。本冊子は、東京都立中央図書館と同多摩図書館だけが所蔵しているか。
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ところで、グラシンを外してみたら、何やら表紙に書き込みが。「東天紅第三篇抜刷」とあるようだ。
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調べてみると、本冊子の内容は『東天紅東京帝国大学法学部明治新聞雑誌文庫所蔵目録』第3篇(瀬木博信、昭和16年3月)に掲載されたものだった。ただし、本棚の写真が本冊子の表紙に当たるものの前に掲載されている点が異なる。抜刷に2千円出したが、「日本の古本屋」を見ると『東天紅』3冊揃いはいい値段だが、第3篇(約300頁)の端本は2千円あれば買えたようだ。若干失敗したか。ただし、この抜刷をいつ誰が作り、誰に配ったのか興味深いものではある。
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