神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

北白川の銀林堂書店が70年代に発行していた同人誌『ヴァリエテ』

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一昨年文庫櫂から『ヴァリエテ』2号(銀林堂、昭和48年4月)を入手。銀林堂書店は私が学生時代だった頃は、今出川通の南側、今善行堂書店がある所より少し東側にあって、新刊書店だった。その後、いつの間にか白川通りの東側へ移り、古本も扱うようになった。そして、調べたらなんと昨年7月に閉店していた。積ん読にしておかず、本誌のことを訊きにいけばよかった。
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目次を挙げておく。京大の学生・院生だった人が少なくとも4人はいるようだ。別人かもしれないが、

中居慶子・・・昭和46年文学研究科仏文専攻修了
田畑拓也・・・昭和41年文学部仏文専攻卒業
佃達雄・・・現在、古美術佃の店主?「(花と暮らす、花を楽しむ)古美術店主が勧める、生ける器の選び方とは|DANRO:ひとり時間を楽しむメディア」に昭和49年「巴里慧亭(ばりえてい)」を開業とある。
中島昌弥・・・中嶋昌彌で、昭和48年文学研究科社会学専攻修了。後に追手門学院大学教授。リサーチマップ記載。
樋口至宏・・・ネットの「文学賞の世界」によると、昭和45年第31回文学界新人賞受賞者。
東宏治・・・昭和42年文学部仏文専攻卒業後、修士修了。後に同志社大学教授。リサーチマップ記載。

想像すると、皆さん銀林堂の常連客で、店主のもと同人誌を出すことになったのだろう。銀林堂の閉店を知って、お別れに行っただろうか。
追記:樋口氏は高橋輝次編『タイトル読本』(左右社、令和元年9月)に書き下ろし「忘れられなかったり、恥じ入るばかりだったり」を寄せていて、著者紹介によれば、「1943年生まれ。人文書院、島影社を経てフリーの編集者」。