今年が丸善150周年・実践女子学園120周年・実践国文100年記念ということで、「梶井基次郎と”神隠し”の京都展」が開催される。京都では、11月23日(土)~12月7日(土)丸善京都本店で開催。11月23日(土)には座談会(要申込・無料)もあるらしい。梶井や丸善とは無関係だが、同日は京都文化博物館で大塚英志氏の講演会「日本のミュシャ・一條成美と明治のアール・ヌーヴォー」や人文研の「みることの広がり~1910-20年代の展覧体験」もあって大変である。
また、『學鐙』丸善創業150周年記念特別号(令和元年6月)も刊行された。目次の写真を挙げておく。
巻末の「丸善150年史」を見てたら、
とあった。ここには出てこないが、丸善の図書目録を持ってたなと思い出して、発掘した。『和書目録』明治28年8月発行。丸善の目録自体はよく見かけるが比較的古いのと、表紙の黒地がインパクトがあって購入。昨年11月大阪古書会館で唯書房から。『丸善百年史』上巻(丸善、昭和55年9月)によれば、
丸善の図書目録は、明治十二年のものを最古として、明治十六年、明治十七年のものがあるが、その中には、他の書店と合同して出版したもの、また著者の依頼を受けて発兌したものもある。
とあった。ただし、CiNiiによると明治10年頃丸善商社(明治26年丸善株式会社に改称)が発行した『医書目録』を香川大学図書館及び関西大学図書館が所蔵している。私が入手した目録の「緒言」にも「医学及ビ衛生ニ関スル著訳書類ハ弊店ニ於テ別ニ医書目録ヲ印行致シ候」とあった。
ところで、入手した目録に蔵書印(?)があった。陰刻と陽刻の組み合わせで、縦に「□周」、一字目が王、正、下、上に似ているがどれでもなさそうである。「NIJL 蔵書印データベース」の「詳細検索」で1行2文字・印文に「周」を含むものは9件、念のため2行2文字を見ると18件。どちらにも類例はないようだ。