神保町系オタオタ日記

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「小村侯記念図書館」印の押された森宣次郎『日支条約改訂問題の研究と批判』(大阪屋号書店)


 蔵書印の面白さを知ったのは、岡村敬二『「満洲国」資料集積機関概観』(不二出版、平成16年6月)だったか。その後、「蔵書印/出版広告」さん(@NIJL_collectors)と知り合ったり、岡村先生の『戦前期外地活動図書館職員人名辞書』(武久出版、平成29年7月)に書物蔵さんと共に名前が出たりした。
 そんな中で、津田書店が出品した旧満鉄図書館旧蔵本で安いものはできるだけ買ってきた。平成28年知恩寺の古本まつりで400円で拾ったのもその1冊である。森宣次郎『日支条約改訂問題の研究と批判』(大阪屋号書店昭和4年11月)で、扉に「小村侯記念図書館」印と「旅大市図書館蔵書印」が押されていた。その他、「16120/昭和16.4.1/小村侯記念図書館」印や「南満洲鉄道株式会社図書印」が押されていたり、貸出カードの入ったポケットが貼られていた。誰も借りる人がいなかったのか、帯出者の記載はない。
 小村侯記念図書館については、「満鉄中央試験所(杉田望著)から」で話題にしたことがある。10年で同図書館の旧蔵書を入手するとは、感慨深い。